「CFRP」とは

「CFRP」とは、炭素繊維強化プラスチックのことであり、強化材に炭素繊維を用いた繊維強化プラスチックです。

母材には主にエポキシ樹脂が用いられ、単にカーボン樹脂、またはカーボンと呼ばれることあります。

炭素繊維強化プラスチックは高い強度と軽さを併せ持つ材料のため、様々な用途に使用され、ゴルフクラブのシャフトや釣り竿などのスポーツ用途から実用化が始まり、1990年代から航空機、自動車などの産業用に用途が拡大しています。

また、現在では建築、橋梁の耐震補強など、建設分野等、広範囲にわたり活用されています。

CFRPのもっともメジャーな工法はオートクレーブという加圧可能な窯を利用し、炭素繊維と母材(マトリクス)を予め馴染ませてある部材(プリプレグなど)をオートクレーブで加熱し硬化させる成型される工法です。極めて強靱なCFRPとなりますが、生産工程が完全な手作業となりオートクレーブのような設備が必要で時間もかかるため、コスト高となることが懸念されています。

改良ハンドレイアップ工法

CFRPの製造工法には前記の「オートクレーブ工法」をはじめ「スプレーアップ法」「SMCプレス法」「RTM法」「ハンドレイアップ法」等、多数存在します。

弊社はこのなかでもコストが低く、自由度の高い「ハンドレイアップ法」に着目し、生産時間、コスト、品質のすべてを向上させる「改良ハンドレイアップ工法」を静岡大学工学部様との共同研究で開発いたしました。


<改良ハンドレイアップ工法で製造されたケース>

特徴

・短時間かつローコストな製作が可能(コストはオートクレーブ工法の約1/3)

・製品の強度はオートクレーブ工法とくらべ同等以上

・使用する樹脂改良により常温での成型が可能

・CFRP複合材における複合材選定と接着、強度向上の技術

・ウィング形状等の中空製品の新工法技術

・製作時のカーボン繊維方向、樹脂が流れやすい部分加熱方法等のノウハウをもつ

・3DCAD連携による生産効率の高い型設計技術

・製品修正用の専用樹脂をもつ

・上記に対する特許または特許申請中のパテントを持っている

・CFRPリサイクルの問題点についても研究中